睡眠時無呼吸症候群について

相馬郡新地町渡辺病院の今月のトピックス

睡眠時無呼吸症候群について

 

みなさま気になる「いびき」について

「いびき」常に検索ワード上位

当院ホームページの検索ワードで常に上位にランキングされる項目に「いびき」があります。これまでも何度かいびきについてお知らせしておりましたが、今月はいびきをかく人に多いと言われているSAS(睡眠時無呼吸症候群)について、お伝えいたします。

 

 

「いびき」をかくしくみ

家人に「いびきがうるさい!!」「時々、睡眠中に呼吸が止まるようだけど大丈夫?」などと言われた方はいらっしゃいませんか?

私達は通常、呼吸をする時、鼻から空気を吸います。その空気が[のど]→[声帯]→[気管]を通り肺に入ります。仮にあなたが仰向けで寝ていたとします。仰向けの状態で寝る事により、筋力が脱力し、舌根(ぜっこん:舌の一番奥のほう)や口蓋垂(こうがいすい:のどちんことも言いますよね)・軟口蓋(なんこうがい:口腔内の上後方)がのどの方に落ちてしまい、その結果、空気の通り道が狭くなります。この狭い通り道を空気が通過する時に、震えて音がするようになりますが、これがいびきです。

 

 

体型・体質の変化も「いびき」の原因に

このいびきの原因に「肥満」「身体の特徴」も挙げられます。

身体で脂肪がつくのはお腹の周りだけとは限りません。首まわりやのどまわりにもつきます。一方、舌を支える筋肉や首をおおう筋肉が年齢と共に低下して、上気道(鼻からのどにかけての通り道)を狭めるので、尚更いびきをかくようになります。顎が小さい方はもともと空気の通り道が狭くなっており、いびきをかきやすいと言われています。

 

呼吸が止まり睡眠が浅くなる

眠りが深くなると、舌根と軟口蓋の落ち方がひどくなり完全に空気の通り道が塞がり呼吸が出来なくなります。呼吸が止まるとのどの振動も収まり、一旦いびきはかかなくなります。しかし呼吸がずっと止まっているわけではなく、数十秒後に呼吸を再開します。

睡眠中に呼吸が止まると、睡眠が浅くなり、呼吸が再開します。呼吸が再開すると睡眠が深くなり、また呼吸が止まります。一晩中この状態を繰り返していたら熟睡感は得られません。

 

日中の眠気の原因に

日中たまらない眠気に襲われ、会議や運転中につい眠ってしまった・・・これは熟睡していないがために起こった現象とも言えます。居眠りや交通事故は社会生活上で弊害となりますが、本人の生命を脅かす要因ともなります。

呼吸が止まるという事はそれだけで心臓や脳に大きな負担をかけている事であり、強いて言えば高血圧・心不全・心筋梗塞・脳卒中などのリスクが高まるという事につながります。

 

 

SAS検査(睡眠時無呼吸症候群簡易検査)

睡眠時無呼吸症候群を判定するSAS検査

SASを心配される方は、当院で簡易SAS検査をお受けになることをお勧めします。簡易SAS検査でを行い「SASが考えられる」となった場合には、診断確定のため更に詳しい検査(PSG ポリソムノグラフィー)を行います。

 

SAS検査で陽性の方はPSG検査へ

PSGの結果でSASと確定診断されれば、生活習慣の改善(減量、横向きで寝るようにする)・口腔内装置(マウスピース)による治療・CPAP(持続陽圧呼吸)療法などを実施します。

SASがご心配な方は当院内科医師にご相談ください。まずは睡眠時無呼吸症候群のページも併せてご覧いただければと思います。


 

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